レディコミレーベルから出版されている本書。BLと言っていいのやら。作家さん本人も「初のレディコミ」と言ってるし、やおいと言うよりゲイ本か?

帯に書かれた”男を抱くのは怖いですか・・・?”のコピーに惹かれ購入。数日前にも書いた本である。これが、とてもよかった。ノンケの流されやすい男が粘着質のゲイにストーカー的な愛を注がれ、真実の愛を得るという、BLっぽいっちゃぽい話。だが、このノンケの男が恋に落ちていく様がまぁよく、書かれているのだ。自分が男を愛してしまったことを、否定し、言い寄ってくる女に流されていく部分が、えらくリアル。流されやすい男=誰でも受け入れる=誰も愛していないというところがうまく描かれている。ただ、この男がなんでそんなにモテるのか私にはよくわからなかった。

エロシーンがなかなかハードな感じだった。だが、前から思っていたのだが、水城氏の描くエロはほんのりエロい。エロい雰囲気を描くのがうまい。そのものずばりな連結シーンはそれほどエロくない。なんでだろうと思ったら、液体がさらさらしているからなのだ。ハードエロを描くやおい作家のみなさん(筋肉系など)はモノをリアルに描くからエロいんじゃない。液体のぬるぬる感がエロスを生み出しているのだと思う。ぬめっていると同時に質量感があるのだ。それが、水城氏には無い。汗だろうが、精液だろうが、さらさらと流れていく。そのため、雰囲気だけがエロく、描かれた行為自体は幻想的とも言えるようななんともキレイなものになっている。

今年のBLベストに入りそうな予感。水城氏の『同棲愛』も読みたくなった。文庫化しないものだろうか。

三浦しをん『桃色トワイライト』(太田出版)

三浦しをん氏のエッセイが好きだ。なんというか、ヲタ女子がわが身を振り返らざるおえないような内容が目白押しで読んでいて、笑いながらも引きつりそうな感じがとてもおもしろい。今回の『桃色トワイライト』ももちろんおもしろかった。本編中に西田東氏をプッシュする部分もあり、「読んだ!読んだよ、しをんさん!わかってる、わかってるよ〜」と無駄にテンションの高いツッコミin MY HEADを繰り広げてしまった。

一条ゆかり氏の本をいくつか読んだ。一条氏は作品の根底部分でいつも「少女は本当に人を愛することで大人の女になる」と「恋をしている女は美しい」ということを言い続けている。一条氏が売れ続けうる理由はこの二つが普遍的に女性に指示される思想であるからなんだろうなと思った。高めの年齢層の読者向けの雑誌に描いてようが、一条様が「少女マンガ家」である所以もここにあるような。

肉肉

昨日購入した筋肉系やおい本を読んだ。でてくる男性キャラクターはみな筋肉がやたら付いた体をしている。でも中身は割りと乙女。ただし、エロシーンが肉と肉とのぶつかり合い。内田かおる氏の場合は筋肉で、おやじで、かわいい受けを中心として描くけど、今回読んだ松崎司氏と松武氏はあくまで、肉のぶつかりあいでエロを表現している感じがした。モロにつながっているシーンの擬音が「ガツン!ガツン!」な事には若干驚いた・・・。

@まんだらけ

筋肉系BL購入。今から読むが、いかほどのものなのか・・。