四方田犬彦『「かわいい」論』
全体的にとても興味深い示唆がなされていて、おもしろかった。特に、東京と秋田の大学生に対して行った「かわいい」に関するアンケートが。だけども、所々ん〜〜??となるところアリ。私が引っかかったのは『美少女戦士セーラームーン』に関する記述。欧米でセーラームーンがどう受け入れられたかが基本になっているからの、違和感かもしれないけども。直撃世代としては、アレは「かわいい」モノとしてではなく、「かっこいい」モノとして支持したんですよ、と言いたい。そういったところはまだしも、地場マモルの名前は間違っているし、その性格、月野うさぎとの関係性、タキシード仮面に関する記述全てが「なんで????」な内容だったので、そこは読めばわかるところだしどうかと思った。というか、セーラームーンに関する記述はちょっと・・・・。あと第8章の、「おじさん秋葉原&池袋乙女ロード体験記」はなんだかある意味おもしろかった・・・。
こんな風にあげつらっといてなんだが、「かわいい」をめぐる論議の入り口としてとても、おもしろい本だと思ったのは本当なので。
総○○
先日、腐女子要素をお持ちの友人に言われた。「総受けって、(それを妄想する人間の)みんなに愛されたいっていう願望のあらわれじゃないかな」うむ、そんな気がしないでもない。それかその総受けのキャラクターを腐女子の方がどうしようもなく愛していて、愛しているキャラクターが誰からも愛されて欲しいという願望か。結局これも見てるほうが自己投影していることが多そうだから、愛されたい願望になるのか・・・。
だったら、総攻めはどうなるんだろうか。総攻めは鬼畜というキーワードとリンクすることも多い。総攻めにはどんな相手も自分に服従する、つまり受け入られるということだろうから、背後に見え隠れする願望は総受けと同じか。大体総○○ということは、「誰からも」=「誰もいない」のと同じじゃないのか。誰からも愛される、または愛されるキャラクターつまり、妄想する人間の自己愛な気がする。言い過ぎか。
1ヶ月連続更新達成。飽きっぽい私にとっては快挙。万歳。