四方田犬彦『「かわいい」論』

全体的にとても興味深い示唆がなされていて、おもしろかった。特に、東京と秋田の大学生に対して行った「かわいい」に関するアンケートが。だけども、所々ん〜〜??となるところアリ。私が引っかかったのは『美少女戦士セーラームーン』に関する記述。欧米でセーラームーンがどう受け入れられたかが基本になっているからの、違和感かもしれないけども。直撃世代としては、アレは「かわいい」モノとしてではなく、「かっこいい」モノとして支持したんですよ、と言いたい。そういったところはまだしも、地場マモルの名前は間違っているし、その性格、月野うさぎとの関係性、タキシード仮面に関する記述全てが「なんで????」な内容だったので、そこは読めばわかるところだしどうかと思った。というか、セーラームーンに関する記述はちょっと・・・・。あと第8章の、「おじさん秋葉原&池袋乙女ロード体験記」はなんだかある意味おもしろかった・・・。


こんな風にあげつらっといてなんだが、「かわいい」をめぐる論議の入り口としてとても、おもしろい本だと思ったのは本当なので。