昨日のつづき

ドライレモンさんが反応してくださったので、昨日の補足を少し。
髪の毛について。低年齢層向けだけでなく、少女マンガでの髪の毛は「線」として描かれてることが多い。どういうことかというと、ラインをいくつか描くことで、その空間が髪だということを示しているのである。毛(線に近いもの)の集まりである髪部分をいくつかの線によって省略して描いているわけである。これに対して、萌え系マンガがどうかというと、髪の毛が「立体」として描かれているように思うのだ。粘土から彫りだした髪の毛とでも言おうか。どこにそれが現れているかというと、毛先である。毛先が必ずと言っていいほど、きちんと閉じている。線と線が毛先で繋がっていて、その間が髪の毛を示しているのである。

ただし、最近では少女マンガでも毛先が閉じられ、立体のように描かれる髪の毛が多くなってきている。これが何を示しているのかはまだ、考察が必要だが、想像するに、マンガのメディアミックスと関わっているような気がする。線で描かれた髪の毛は、どこまで色をつけるのか、つまりどこまでが髪の毛かがあいまいである。そのため、アニメ化した際にイメージが崩れることが多かった。(少女マンガが線が多いものであることも関係あるだろうが)そしてアニメに伴った玩具の展開である。マンガという平面表現の段階で立体まで考えたものになっているように思うのである。