マンガを読むとき、どこを一番気にしてみているのか。改めて考えてみると私は”どこまで省略した表現で世界を伝えることができているか”ということに注目している気がする。私は”言い過ぎること、説明し過ぎること”にもっとも不快感を覚える。もちろんどこまで説明してほしいかということは人によって感覚が全く異なる。誰かにとっては”足り無さ過ぎ”と感じる程度の説明が私にとっては”言い過ぎ”の場合がある。だが、思うに作品中に読者が頭で補う余白を用意しとけばいいんじゃないかと思う。短い作品でも作品世界の一端さえ示せばいいんじゃないかと思う。もちろんそこから全体像を読者に創造させなければならないけれども。その加減が難しい。ギリギリ全体像が見えそう・・・?ぐらいを作品中に描いて欲しいのだ。この絶妙な感じをを見せてくれる作品に私は感動を感じる。主題や作品世界を直接的に示す作品は、それはそれでいいと思うんだけども、私は「もっとひねってくれよ・・・」とつい感じてしまう。

ま、マンガの好みなんてひとそれぞれだけど。